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デモにみる群集心理とその危険性

みなさん、こんにちわ☆

世界中にデモが拡大しているようです!

(CNN)経済格差や大手金融機関の優遇策に反発して米ニューヨークのウォール街で始まった抗議デモは15日までに、欧州、アジア、オーストラリアなど世界各地の主要都市に飛び火した。ローマでは参加者の一部が暴徒化し、70人の負傷者が出た。

ローマでは、デモのメーン会場となったサンジョバンニ門近くの内務省ビルで火災が発生し、消防隊が出動した。火炎瓶が投げ付けられたとの目撃情報がある。アレマンノ・ローマ市長の報道官は、警官40人を含む70人が負傷したと述べた。15日深夜の時点で逮捕者の数は不明。

警察によると、平和的なデモの中に数百人の暴徒が入り込み、車に火を付けたり窓ガラスを割ったりして警官隊と衝突した。現地の米誌記者はCNNに、デモが「乗っ取られた」と語った。

パリでこの日に開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、世界の市場と銀行システムの安定化に向け、必要なあらゆる措置を実行するとの共同声明を採択した。一方、世界的なデモを呼び掛けたサイト「ユナイテッド・フォー・グローバル・チェンジ」によると、デモは82カ国、951都市で展開された。

デモの呼び掛けはインターネットの交流サイト「フェイスブック」やミニブログ「ツイッター」を通して広がった。各地の参加者らは、「私たちは99%」「1%の富裕層に課税を」「銀行はがんだ」などと書いた横断幕を掲げた。

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----@CNN

群衆が一気に暴徒化すると、大変なことになります。
たとえどんなにデモの主義主張が正しかったとしても、一部の人たちにとっては群れとなって感情を爆発させるという意味で起爆剤になりかねないからです。
このような報道にあるように、火をつけたり乱暴を働いたりというようなことは主張する内容に何ら関係のないものです。

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何千何万人もの人々にむかって、自分たちの正当性や主張する意識を述べ伝え、吹聴することは、恐怖心や脅威に群衆として立ち向かうことができることを意味します。
そしてその方が一人で立ち向かうよりはるかに楽です。
大勢の同類が集まることで、苦しみや恐怖はたちどころに消え去ります。

ユングはこう述べています。
「群れは懐疑を知らない。群れが大きくなればなるほど、真理もまた常により確乎たる真理となり、破局(カタストロフィー)もますます大きなものとなる。」

群集心理というものは凄惨と野蛮の狂宴を展開し、戦争やホロコーストなどのようにまるでモノに取り憑かれた状態であることを疑わない無意識の状態が、人間に戦争を引き起こさせてしまう!ということを個々人が危惧しなければなりません。

◆群集心理とは:

特徴1 匿名性・・・自己の言動に対する責任感と個性がなくなる
特徴2 被暗示性・・・被暗示性が高まり暗示にかかりやすくなる
特徴3 感情性・・・感情的になる。論理的に考えられなくなる
特徴4 力の実感・・・自分達が強くなったような気がする

自分を見失うという最悪の事態を避けるために、群衆心理を操作しようとする大きな意志が働いているという可能性も視野に入れておくことは大切です。

人間の意識を操作することより、集団心理をつかって心や無意識をコントロールすることのほうが簡単なのだと思います。

みなさんは「こころ」は「意識」と同じであると思っているでしょうか?

科学的合理主義の現代において、心は意識と同一化してしまいました。今では「自我=わたし」こそが心の支配者であり管理人であり、肉体とこころの所有者となりました。

つまり「こころ」は自我以外には存在しないことになり、自己中心的で、自分自身の現在しか意識しなくなりました。過去から学ぶことも、現在の出来事を冷静に把握することも、未来を正しく見通すことも出来なくなっています。
意識が無意識を飲み込んでしまったことになります。

 ★
3人の人間が集まったとき、3人は必ずといっていいほど「2対1」に分かれます。そして2人が仲良くなるよう導くのが「こころ」で、2人がもう1人に対して排除しようとしたり引き込もうとしたりするのが「意識」ではないでしょうか。

2人が自然と意気投合するのは意図的な働きではなく、外側にある「不可知の力」によるもので、縁のような引き合わせと感じる類のものです。
それが同一化してしまう以前の本来の「こころ」の住処です。

一方2対1となった1人に対しては、気遣い、気兼ね、配慮など意識的な働きによって、3人の調和を保つよう意識が働きます。それが「意識」本来のあり方を物語っています。

2人が自然に不可知の力によって集まったという心理を利用して、正当な主張を組み合わせることで群衆心理を操作しようとすることは可能です。

デモをすることは悪いことではありませんが、自己を管理し、群衆心理に心を奪われないよう見張ることは大事だと思います。


参考記事
「日本で暴動が発生するのはいつか」


悲惨指数が上がれば、実際に暴動の発生など社会不安が起こりやすくなるといいます。

8月、イギリスで若者の暴動が起こりましたが、現在のイギリスの悲惨指数は12.4。 米国の悲惨指数は12.9と高く、ウォール街でのデモも起こっているそうです。日本は4.9と断然低い状態だそうです。

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